普段、メガネとコンタクトレンズの両方を使い分けている人にとって、葬儀にはどちらをしていくのが正解なのか、あるいはどちらの方がメリットが大きいのかというのは、地味ながらも悩ましい問題です。マナーの観点から言えば、どちらを選んでも全く問題はありませんが、それぞれの特性を考慮すると、長時間の参列や精神的な負担を考えた場合、「メガネ」の方が若干有利であると言えるかもしれません。その理由として、葬儀では悲しみで涙を流す場面が多く、コンタクトレンズをしていると涙でレンズがずれたり、外れそうになったり、あるいは泣いた後の目の充血がコンタクトの刺激で悪化したりするトラブルが起きやすいからです。また、通夜や葬儀は長時間に及ぶことが多く、ドライアイになりやすい環境であるため、目の渇きや疲れを感じやすいコンタクトよりも、着脱が容易で目に負担の少ないメガネの方が、ストレスなく式に集中できるという利点があります。一方で、メガネの場合は先述したようにマスクと涙で曇ってしまうリスクや、メイク崩れ(ノーズパッドの跡など)が気になるというデメリットもあり、特に女性の場合は、バッチリメイクをして涙を流すとメガネが邪魔で化粧直しがしにくいという声も聞かれます。もしコンタクトレンズを選ぶ場合は、派手なカラーコンタクト(カラコン)や、瞳を極端に大きく見せるサークルレンズは、不謹慎な印象を与えるため厳禁であり、透明なレンズか、自分の瞳の色に近い極めてナチュラルなものに限定すべきです。結論としては、自分の目のコンディションや慣れを最優先に選べば良いのですが、万が一のトラブルに備えて、コンタクトで参列する場合でも予備のメガネとコンタクトケースを持参しておくことが、大人のリスク管理として賢明な判断と言えるでしょう。