新しい価値観とスタイルを提案

知識
  • 葬儀後の落雁は食べても良いものか

    知識

    葬儀や法要が終わり、祭壇からお供え物を下げる際、多くの人が疑問に思うのが「この落雁は、どうすればいいのだろう」ということではないでしょうか。特に、故人のために供えられたものを口にして良いのか、罰当たりにならないかと心配する声も聞かれます。結論から言うと、お供えした後の落雁は食べても全く問題ありません。むしろ、いただくことが供養になると考えられています。仏教では、お供え物には仏様の力が宿るとされ、それをいただくことで「お下がり」として仏様のご加護を受け、故人との繋がりを感じることができるとされています。これは「お下がりを頂戴する」という考え方で、故人を偲び、命の尊さを改めて心に刻むための大切な行いなのです。葬儀後、遺族は供えられた落雁を親族や参列者、手伝ってくれた方々へ「お裾分け」として配ることが多くあります。これは、故人の供養に協力してくれたことへの感謝の気持ちを表すとともに、故人の徳を皆で分かち合うという意味合いを持っています。もし落雁をいただいた場合は、感謝して持ち帰り、ご家庭でいただくのが良いでしょう。ただ、落雁は砂糖が主原料であるため、そのまま食べるのは甘すぎると感じる方もいるかもしれません。その場合は、少し工夫をしてみるのがおすすめです。細かく砕いて、コーヒーや紅茶に入れる砂糖の代わりに使ったり、ヨーグルトに混ぜ込んだりするのも良いでしょう。また、砕いた落雁を衣にして油で揚げると、外はカリッと、中はしっとりとした独特の食感のお菓子になります。熱いお茶と一緒に、故人の思い出を語らいながらいただく時間は、きっと心温まるひとときとなるはずです。食べきれないほど大量にある場合は、無理に消費する必要はありませんが、感謝の気持ちを込めて扱い、決して粗末にしないことが大切です。